このページでは、ギリシア神話に登場するプロメテウスを語源にする「pro」と、接頭辞にもつ英単語について解説します。
ギリシア神話のプロメテウス(prometheus)
ギリシア神話に登場する「プロメテウス」は、ティタン神族の男神イアペトスの息子。
ティタン神族の一員でありながら、ティタノマキアではゼウス率いるオリュンポス神族の味方をする。(結果は予想通り、ゼウス側の勝利)
先見の明に優れていることが、名前【プロメテウス(prometheus)=pro:前に metheus:考える】にあらわれている。
神々のもとから火を盗んで人間に与えたことがゼウスの怒りにふれ、生きたままカフカスの山の岩に縛り付けられます。ゼウスの鷲が、毎日プロメテウスの肝臓をついばみに来ます。
ちなみにプロメテウスは不死身のため1日たつと体が元に戻ります。つまり、食われては再生の繰り返しで生き地獄の刑にあったのです。のちにヘラクレスに助けられ、ゼウスとも和解して神に復帰しました。
接頭辞「pro」がつく英単語
prospect
【名詞】見込み、予想
◇語源:pro(前もって)+spect(見る)
spect(見る)の用例:【respect=尊敬する/後ろ(re)を振り返って見るほど尊敬する】【expect=予測する/外(ex)を見ながら予測する】
propose
【動詞】提示する/プロポース(求婚)する/提案する
◇語源:pro(前に)+pose(置く)
provoke
【動詞】怒らせる/挑発する
◇語源:pro(前のほうに)+voke(呼ぶ)
vokeのコアイメージは「声」。ボーカル(歌う人)と関連付けると覚えやすい。